12月12日(水)
二日続けて直納をしていたら、本格的に肩と首が痛い。朝、満員電車のなかで肩を揉んでいると、周りの人々に怪しい人間だと思われ、ジロジロ見つめられてしまった。いや、僕は自分の身体を揉んでいるんだ…。
会社に着くと、すぐ大日本印刷から『おすすめ文庫王国2001年度版』の見本が届く。取次店見本分6冊なんて昨日までに比べたら楽チン楽チンと、早速、持っていこうと用意していると事務の浜田が
「杉江さん、T社に行きますか?」と聞いて来るではないか。見本出しといったら、T社とN社しかないわけで、当然のこととして「行くよ!」と答える。
すると浜田がなにやら机の下から持ち出し、
「じゃあ、ちょうど良かった、『ケ・マンボ食堂の午後』のチラシが出来たんで、ついでに持っていってください。」とドーンと置く。チラシ2000枚。これが意外と重く、筋肉痛の僕にはとてもつらい。出来ることなら勘弁させてもらいたいと涙目で浜田に訴える。
「助っ人は?」
「いや、どうせ同じところに行くんですから。その分交通費も得ですし」
「……。」
本の雑誌社営業部「何でもやらされます課」課長の辞書には、「それはオレの仕事じゃない!」という文字が、誤植によって「それもオレの仕事ですね、ヘヘ」に書き変えられている。無言のまま、トボトボと今日も重い荷物を持って、都内をうろつくことになってしまった。
ああ、つらい。早く偉くなりたいな…。