新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2019年8月号掲載
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書評担当者:小財満
紫金陳『知能犯之罠』の壮大な完全犯罪を見よ!
ここ数年、陳浩基や陸秋槎など中国圏のミステリが紹介されるようになり、今年はその流れが定着しはじめたように思う。そんな中、本国では「東野圭吾に匹敵」と評される中国人ミステリ小説作家、紫金陳の〈官僚謀殺...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
生き抜く力を失わない『三人の逞しい女』
今年の一月から四月にかけてNHKラジオ「こころをよむ」で小野正嗣さんによる『歓待する文学』が放送され、テキストも購入して毎回楽しみに聞いていた。その中で小野さんが翻訳中のマリー・ンディアイの『三人の...記事を見る »
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書評担当者:大森望
世界初の百合SFアンソロジーがすごい!
予告段階から話題沸騰、SFマガジン60年の歴史で初めての3刷(増刷2回)を記録した百合特集号('19年2月号)。同号掲載の5篇に4篇を加え、世界初の百合SFアンソロジー『アステリズムに花束を』(SF...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
才気煥発なデビュー作『破滅の刑死者』を推す!
以前、このコーナーで紹介した浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』や、詠坂雄二の新刊『君待秋ラは透きとおる』、安萬純一の時代ミステリ『滅びの掟 密室忍法帖』等々、異能バトルと頭脳バトルを融合させた秀作...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
産まれて死ぬことを抉る川上未映子『夏物語』
女性という性別で何十年生きていても、自分の身体のことがわからない。月経前の違和感や、陣痛の間隔が狭まる感じを体験として知っていても、そのとき体内で何が起きているのか、だるさや痛みをあらわす言葉でしか...記事を見る »
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書評担当者:仲野徹
日本アルプス大縦断415キロを駆け抜けた男達
「トランスジャパンアルプスレース」をご存じだろうか。富山湾からスタートして、北・中央・南アルプスを縦断し、駿河湾にいたる415キロメートルを走破するレースである。 累積標高差は2万7千メートルという...記事を見る »
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書評担当者:北上次郎
新鋭・砥上裕將の水墨画小説『線は、僕を描く』に拍手!
この小説の美点をどう紹介すれば読者に伝わるのか、いまそれを考えている。ずっと考えている。砥上裕將『線は、僕を描く』(講談社)だ。 水墨画小説である。水墨画など一度も描いたことのない霜介が、バイト先...記事を見る »