« 2019年11月 | 2019年12月 | 2020年1月 »

• 
  書評担当者：小財満

  哀しきギャングの逃避行『11月に去りし者』がいいぞ！

  かっ飛んだ内容で話題となった２０１４年邦訳のルー・バーニーのデビュー作『ガットショット・ストレート』といえばクライム・ノヴェルの愛好家の方々には記憶に新しいだろうか。この作者の最新作『11月に去りし...記事を見る »

• 
  書評担当者：林さかな

  リアルでへんてこなエトガル・ケレットの短編集

  夜半、人が訪ねてくることはない時間帯にチャイムが鳴った。警察の人が「雨が強まっていて危険なので避難してください」と注意喚起しに来た。そんなことはこの家に住んで初めてで、緊張の一夜を過ごしたせいか、翌...記事を見る »

• 
  書評担当者：大森望

  本年度ベストＳＦ上位候補小川哲『嘘と正典』が出た！

  ベストテン年度もいよいよ最終コーナーですが、伴名練『なめらかな世界と、その敵』に続いて、今年のベストＳＦ国内篇上位を争いそうな短篇集が登場した。小川哲『嘘と正典』（早川書房）★★★★½がそれ。全６編...記事を見る »

• 
  書評担当者：千街晶之

  米澤穂信『Ｉの悲劇』の異常すぎる動機に驚愕！

  エラリー・クイーンの「悲劇四部作」にオマージュを捧げたタイトルの国産ミステリというと、夏樹静子の『Ｗの悲劇』『Ｍの悲劇』『Ｃの悲劇』をはじめ数多く、使われていないアルファベットもどんどん少なくなって...記事を見る »

• 
  書評担当者：大塚真祐子

  性と生を問い直す村田沙耶香『生命式』

  村田沙耶香『生命式』（河出書房新社）には、二〇〇九年から二〇一八年までに発表された一二作の短編が収録されている。この間に野間文芸新人賞、三島由紀夫賞、芥川賞を受賞した著者の、代表作からこぼれた作品が...記事を見る »

• 
  書評担当者：仲野徹

  ＪＲと革マル派の関係に迫る『トラジャ』にのめり込む！

  鈍器として凶器にも使えそうな装丁の『トラジャ』（西岡研介／東洋経済新報社）は、おそらく、これまでに読んだ中でいちばん分厚い本だ。「ＪＲ「革マル」30年の呪縛、労組の終焉」というサブタイトルがなければ...記事を見る »

• 
  書評担当者：北上次郎

  ダメ男小説の大本命が出たぞ！

  ダメ男小説の大本命が出た。足立紳『それでも俺は、妻としたい』（新潮社）だ。 　ダメ男小説には、泡鳴五部作のような頑迷な暴力男から、泣き虫男（田山花袋『蒲団』）、陰気な男（近松秋江「黒髪」）、優柔不断...記事を見る »

« 2019年11月 | 2019年12月 | 2020年1月 »