新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2019年5月号掲載
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書評担当者:小財満
上空数千メートルのタイムリミット・サスペンスだ!
昨年、豪華客船を舞台にした『乗客ナンバー23の消失』で六年ぶりの邦訳となったドイツ人ミステリ作家セバスチャン・フィツェックが今年も帰ってきた。デビュー作『治療島』からはじまり仕掛け満載のサイコサスペ...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
どんどん厚くおもしろくなっていく『ニックス』に大満足!
ネイサン・ヒルの『ニックス』(佐々田雅子訳/早川書房)は、作者のデビュー長編作品。二段組七百頁強のボリュームは辞書並の存在感があり、帯にはジョン・アーヴィング絶賛と書かれている。 主人公サミュエル...記事を見る »
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書評担当者:大森望
日本SFエンタメ最高峰『天冥の標』堂々完結!
思えば長い道のりでした。第1巻から9年半を経て、世界に誇る日本のSFエンターテインメント最高峰、小川一水『天冥の標』全10巻・計17冊(いずれもハヤカワ文庫JA)★★★★★が完結した。 第8巻『ジ...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
『教室が、ひとりになるまで』の異能頭脳バトルに興奮!
今月のお薦めは浅倉秋成『教室が、ひとりになるまで』(KADOKAWA)。著者は、二○一二年に『ノワール・レヴナント』で第十三回講談社BOX新人賞"Powers"を受賞してデビューし、縦横無尽に伏線を...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
作家と二人の女性をめぐる静かで途方もない作品
人はなぜ書くのだろう、書くという行為はその人の何をあらわにするのだろう、そんな思いを抱かせる四冊が刊行された。 井上荒野『あちらにいる鬼』(朝日新聞出版)は、著者の父親である作家の井上光晴とその妻...記事を見る »
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書評担当者:仲野徹
信念の医師・和田耕治の物語『ペニスカッター』
強烈なタイトルに思わず買ってしまった『ペニスカッター』(和田耕治、深町公美子/方丈社)。タイトルだけを見ると、かの阿部定の話か、何年か前にあった「弁護士局部切断事件」のドキュメントかと思われるかもし...記事を見る »
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書評担当者:北上次郎
元気がむくむくわいてくる『ノースライト』がすごい!
ふいに蘇る。幼いころに過ごしたダムの村で、腰まである雪をかきわけて学校に通った少年の姿が、読み終えてもう三週間もたつというのに、突然現れる。信濃追分に作った家にぽつんと残されたブルーノ・タウトの椅子...記事を見る »