新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2021年8月号掲載
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書評担当者:北上次郎
吉川トリコ『余命一年、男をかう』を一気読み!
すごいすごい、一気読みだ。この小説をどう紹介したら、手に取ってもらえるだろうか。いま私の脳は猛烈な勢いで回転している。七月一六日発売の吉川トリコ『余命一年、男をかう』(講談社)だ。 こういうときは...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
苛烈な議論が展開する巨匠クイーンの往復書簡
今回もっとも食い入るように読んだのはジョゼフ・グッドリッチ編『エラリー・クイーン 創作の秘密』(飯城勇三訳/国書刊行会)だ。本格ミステリの巨匠として知られるクイーンが二人組みの作家であることはミステ...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
山下紘加『エラー』に内臓を乗っ取られる!
山下紘加『エラー』(河出書房新社)は新鮮な驚きに溢れる一冊だ。主人公はフードファイターである。あまり興味がわかない職業だ。食べ物は味わっていただくべき、という考えの私としては、嫌悪感すらあったのだが...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
警察官たちの群像劇『女副署長 緊急配備』が面白い!
松嶋智左の作品は前号で取り上げたばかりだが、面白いので今回も取り上げざるを得ない。『女副署長 緊急配備』(新潮文庫)は、台風の一夜に警察署で起きた事件を描いた『女副署長』の続編。ただし、前作を未読で...記事を見る »
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書評担当者:大森望
ビショップの時間SF大作『時の他に敵なし』がすごい!
いわゆる"幻のSF長篇"の中でも最大級の大物、マイクル・ビショップの代表作にしてネビュラ賞受賞作 No Enemy But Time(1982)が、原書刊行から40年近くを経てついに邦訳された。『時...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
ヤバイやつらが跋扈するピンチョン世界へようこそ!
ついにきた。トマス・ピンチョン全小説の最終巻、唯一の未邦訳作品、トマス・ピンチョン『ブリーディング・エッジ』(佐藤良明・栩木玲子訳/新潮社)がついに刊行された。76歳の作家が描くのは「インターネット...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
地獄だらけの心理サスペンス『僕が死んだあの森』を読むべし!
先月号特集「笑って許して誤植ザ・ワールド」を愉しんで読んでいたら、あろうことか自分の原稿でやらかし、『第八の探偵』を『第八の殺人』と記していた。深くおわびいたします。今年最大の話題作『第八の探偵』を...記事を見る »