新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2021年9月号掲載
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書評担当者:北上次郎
一雫ライオン『二人の嘘』から目が離せない!
不穏な小説だ。水面下になにかが潜んでいて、それが音もなく蠢いていて、いつか爆発してきそうな、そんな気配がある。だから、目が離せない。一雫ライオン『二人の嘘』(幻冬舎)だ。 ヒロインの片陵礼子は、東...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
コロナに立ち向かった英雄的な人々
まず紹介したいのは、統計データに注目しこれまでとはまったく異なる選手評価を確立していく過程を追ったノンフィクション『マネー・ボール』で一躍その名をはせた作家、マイケル・ルイスの最新作『最悪の予感 パ...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
本谷有希子の冷徹な描写に揺さぶられる!
本谷有希子『あなたにオススメの』(講談社)には、二篇の小説が収められている。どちらも底意地が悪い。冷徹な人間描写で、読み手の心に容赦なく揺さぶりをかけてくる。 最初の作品「推子のデフォルト」の舞台...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
さまざまな思いがうねる『神よ憐れみたまえ』を堪能!
ミステリ......と呼べなくはないけれど、事件とその解決がメインディッシュというわけではない。それでも、読むものを圧倒し、最後まで引っ張っていく力に満ちた作品をいくつか紹介したい。 まずは、小池...記事を見る »
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書評担当者:大森望
量子論SFな幻想小説『貝に続く場所にて』にビックリ
芥川賞・直木賞の候補作を全作読むという難行苦行をかれこれ20年近く続けてるんですが、そのおかげで、たまにビックリするような小説に出会うことがある。第165回芥川賞に輝く石沢麻依のデビュー作『貝に続く...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
血と情念が燃え上がるヨクナパトーファ・サーガの原点
われらが立つこの小さな場所こそが、世界そのもの、宇宙そのものだ、と語る小説家たちがいる。ウィリアム・フォークナーは、アメリカ南部の町ヨクナパトーファを舞台に、宇宙を構築した。ウィリアム・フォークナー...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
大化け作家マイケル・ロボサムに注目!
「作家はいかにして化けるか」。いつの時代にも、実力がありながら、なかなかヒット作の出ない書き手がいる。質のいい作品を発表し続け、熱心なファンも多く、いずれ人気作家となることを期待されながら、そこで足踏...記事を見る »
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