新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2021年10月号掲載
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書評担当者:北上次郎
『とにもかくにもごはん』がどかーんと来る!
冒頭いきなり心を掴まれる。小野寺史宜『とにもかくにもごはん』(講談社)だ。 子ども食堂を舞台に、そこで働く人、来る人──一〇人の視点で描かれる小説である。冒頭は、この子ども食堂を始めた松井波子四四...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
世界を変えた海賊王エヴリーの物語
海賊を扱ったノンフィクションにハズレ無しという持論を勝手に唱えているが、その具体例に連なってくれたのが、スティーブン・ジョンソン『世界を変えた「海賊」の物語』(山岡由美訳/朝日新聞出版)だ。本書で取...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
小説を書くことの意味を問う『翡翠色の海へうたう』
深沢潮『翡翠色の海へうたう』(KADOKAWA)は、存在を認められずに生きる人々について書かれた小説だ。小説を書くことの意味に、真摯に向き合った作品でもある。 主人公の葉奈は三十代の女性だ。家族か...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
破滅と混沌の大巨編『闇に用いる力学』完結!
竹本健治の『闇に用いる力学 赤気篇』を読んだのは、もう20年以上前のことになる。黒豹が東京都内に出没し、爆破テロと大火災が起き、さらに超能力者に秘密組織が暗躍、奇怪なウィルスが蔓延する......そ...記事を見る »
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書評担当者:大森望
蜘蛛が健気な宇宙SF『時の子供たち』に一票!
今月の翻訳SFは、2年半ぶり開催の内田ダービー。前回はホーガン×スコルジーのベテラン対決でしたが、今回は本邦初訳作家の宇宙SF2作が、ともに内田昌之訳で激突する。 見た目のインパクトで先行するのは...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
『蛇の言葉を話した男』に眉間を撃ち抜かれる!
ファンタジーど真ん中でありながら、ファンタジーの眉間を撃ち抜こうとする、恐るべき小説がエストニアからやってきた。アンドルス・キヴィラフク『蛇の言葉を話した男』(関口涼子訳/河出書房新社)について言い...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
女たちの犯罪小説『わたしたちに手を出すな』が痛快だ!
今年のMWA(アメリカ探偵作家クラブ)によるエドガー賞最優秀長編賞は『ブート・バザールの少年探偵』だったが、このたび昨年度の同賞受賞作、エリー・グリフィス『見知らぬ人』(上條ひろみ訳/創元推理文庫)...記事を見る »
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