新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
« 2021年10月 | 2021年11月 | 2021年12月 »
2021年11月号掲載
-
書評担当者:北上次郎
寺地はるな『ガラスの海を渡る舟』の「おはよう」が胸に染みる
寺地はるな『ガラスの海を渡る舟』(PHP研究所)の七三ページに、羽衣子が恋人のまこと君のことを考える箇所がある。少し長くなるが、そのくだりを引く。 「でもまことくんは違う。わたしの見たことのない映画...記事を見る »
-
書評担当者:冬木糸一
日常の当たり前を疑う『アルゴリズムの時代』
グーグル検索、フェイスブック、自動運転車など、我々はいま日常のあらゆる局面でアルゴリズムと接している。ハンナ・フライ『アルゴリズムの時代』(森嶋マリ訳/文藝春秋)は、そんな現代をアルゴリズムの時代と...記事を見る »
-
書評担当者:高頭佐和子
理不尽の連続に立ち向かう中島京子『やさしい猫』
中島京子『やさしい猫』(中央公論新社)は、二人の男女が出会い、家族になろうとする過程を描いた小説だ。大切に思う相手と一緒に人生を送りたい。ただそれだけなのに、恋人たちは大きな力によって引き裂かれそう...記事を見る »
-
書評担当者:古山裕樹
生馬直樹『フィッシュボーン』に心を突き刺される!
この欄で取り上げる本は、いつも特にテーマを設けずに選んでいる。が、今回はわずか数人から小さな町まで、コミュニティ、あるいは共同体というキーワードでまとめられることに、選んでから気がついた。 最初は...記事を見る »
-
書評担当者:大森望
趣向たっぷりの短編集宝樹『時間の王』をお薦め!
中国SF邦訳ラッシュが止まらない。宝樹『時間の王』(稲村文吾・阿井幸作訳/早川書房)★★★★は、《三体》三部作の二次創作でデビューした著者の初の邦訳書。2012年~18年に発表された時間SF7篇を収...記事を見る »
-
書評担当者:藤ふくろう
比類なき円錐小説ベルンハルト『推敲』に大満足!
比類なき円錐小説、比類なき最高円錐小説、比類なき最高ベルンハルト円錐小説、トーマス・ベルンハルト『推敲』(飯島雄太郎訳/河出書房新社)が忘れられない。この円錐小説には、狂気をはらんだ二人の男が登場す...記事を見る »
-
書評担当者:吉野仁
ホロヴィッツの仕掛け満載『ヨルガオ殺人事件』を満喫!
今年もまた秋の訪れとともに、各誌ベストテン入りを狙った大作、話題作が目白押しだ。 まずは、アンソニー・ホロヴィッツ『ヨルガオ殺人事件』(山田蘭訳/創元推理文庫)。ごぞんじ『カササギ殺人事件』の続編...記事を見る »
« 2021年10月 | 2021年11月 | 2021年12月 »