新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2019年4月号掲載
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書評担当者:小財満
ヒトラーが主役の探偵小説『黒き微睡みの囚人』を推す!
イスラエル生まれのSF作家ラヴィ・ティドハーの二〇一四年発表作品『黒き微睡みの囚人』(押野慎吾訳/竹書房文庫)はメタフィクショナルな歴史改変SFでありながら、アドルフ・ヒトラーを主人公としたパルプ・...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
家族を全て失った著者の七年の歳月
二〇〇四年十二月二十六日、スマトラ沖で発生した巨大地震による大津波がスリランカを襲い、休暇を過ごしていた多くの人が波に巻き込まれた。『波』(ソナーリ・デラニヤガラ/佐藤澄子訳/新潮社)は、二人の幼い...記事を見る »
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書評担当者:大森望
ケン・リュウ『生まれ変わり』は今年の翻訳SFベスト1候補だ!
日本オリジナルのケン・リュウ短編集第三弾、『生まれ変わり』(古沢嘉通編/古沢嘉通・大谷真弓・幹遙子訳/新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)★★★★½が出た。02年の商業誌デビュー作から昨年発表の新作まで、...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
周木律の「堂」シリーズいよいよ完結!
第四十七回メフィスト賞を受賞した『眼球堂の殺人 〜The Book〜』に始まった周木律の「堂」シリーズが、文庫書き下ろしの第七作『大聖堂の殺人 〜The Books〜』(講談社文庫)で完結した。 ...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
見えない「気付き」を描く長嶋有の短篇集
正月の浮ついた気分が日常を思い出したころ、橋本治の訃報を聞いて愕然とした。最後の時評集となった『思いつきで世界は進む──「遠い地平、低い視点」で考えた50のこと』(ちくま新書)所収の「人が死ぬこと」...記事を見る »
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書評担当者:仲野徹
なんともええ感じの『ドライブイン探訪』
読書の目的ってなんやろ、と考えはることありませんか? ノンフィクションの場合、何らかのテーマについて書かれているわけですが、ほとんどの場合は、知ったところでこれといった意味のない内容です。 もちろ...記事を見る »
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書評担当者:北上次郎
追い詰められた女たちを描く『DRY』がいいぞ!
原田ひ香がこういう小説を書くとは思ってもいなかった。すごいな、一気読みである。『DRY』(光文社)だ。 たとえば、母と祖母と藍の三人が食卓を囲む場面がある。祖母を刺した容疑で逮捕された母を保釈する...記事を見る »