新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2022年2月号掲載
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書評担当者:北上次郎
七代にわたる島のドラマ『邯鄲の島遥かなり』を一気読み!
面白いなあ。全三巻、三二〇〇枚を一気読みである。貫井徳郎『邯鄲の島遥かなり』(新潮社)だ。前号の締切り一週前に刊行されたので、とても読めないだろうと今号にズラしてしまったのだが、こんなにすらすら読め...記事を見る »
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書評担当者:すずきたけし
物理学者がSF映画をガチで考察する!
書店の新刊コーナーで高水裕一『物理学者、SF映画にハマる』(光文社新書)を見つけペラペラペとページをめくった。タイトルからして「また考証ツッコミ系の本かな」と食傷気味な印象の本だったが、映画『TEN...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
河﨑秋子『絞め殺しの樹』の迫力に圧倒される!
河﨑秋子『絞め殺しの樹』(小学館)は、タイトルが印象的だ。他の木に絡みつき、栄養を奪いながら締め付け、元の木を殺してしまう蔓性の植物をそう呼ぶのだという。 昭和十年、幼くして母と祖母を亡くし、新潟...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
一切手抜きなしの『全裸刑事チャーリー』を見よ!
タイトルからコンセプトが十分に伝わってくる。七尾与史の『全裸刑事チャーリー』(宝島社)は、宝島社の〈5分で読める!〉シリーズなどに収録されたショートショートに、書き下ろしを加えた一冊だ。 ヌーディ...記事を見る »
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書評担当者:大森望
アンディ・ウィアーが放つやけっぱち大作戦に五つ星!
2021年も押しつまって、単発SF長篇の年間ベスト1が登場した。『火星の人』のアンディ・ウィアーが放つ『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(小野田和子訳/早川書房)★★★★★である。 時は近未来。太...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
"反逆者"外交官の生涯を描くとてつもなく濃密な小説
とてつもなく濃密な小説を読んでしまった。ペルーのノーベル文学賞受賞作家、マリオ・バルガス=リョサによる『ケルト人の夢』(野谷文昭訳/岩波書店)は、"人権活動家"であり"反逆者"でもあった実在の英国外...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
『ベルリンに堕ちる闇』の鮮やかなひねりに拍手!
いまだにナチス政権下のドイツを舞台にしたり題材にとったりした小説は絶えることがない。二〇二一年刊の邦訳作品ではアレックス・ベール『狼たちの城』が好評だった。 サイモン・スカロウ『ベルリンに堕ちる闇...記事を見る »