新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2022年4月号
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書評担当者:北上次郎
早見和真『八月の母』に力がむくむく湧いてくる!
いやあ、すごいなあ。早見和真『八月の母』(KADOKAWA一八〇〇円)だ。最近は、ストーリーを紹介すると、それだけでネタばれになってしまうので、詳しく紹介できない小説が多いのだが、これはその典型で、...記事を見る »
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書評担当者:すずきたけし
「かわりばんこ」に気づかせてくれるグラフィック・メディスン
クラウドファンディングで支援した本が届いた。一月に書店でも発売されたMK・サーウィック『テイキング・ターンズ』(中垣恒太郎・濱田真紀訳/サウザンブックス社)は、エイズパニック下のアメリカで一九九四年...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
角田光代『タラント』は想像をはるかに超えた小説だ!
角田光代『タラント』(中央公論新社)について書く前に、まずは『源氏物語』の現代語訳という大きな仕事を、角田氏に依頼した編集者に感謝の意を表したいと思う。ありがとうございます! 全三巻の訳業を成し遂げ...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
豪華列車の殺人と謀略に挑む山本巧次『満鉄探偵』が楽しい!
小説について、どこかで見たようなキャラクターと展開......というと、あまり褒める文脈ではないことが多い。 だが、類型の果たす役割は大きい。こんな人物が登場して、こんな幕開けなら、きっとこんな物...記事を見る »
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書評担当者:大森望
ラファティ版〝伝奇集〟『とうもろこし倉の幽霊』がいいぞ!
牧眞司編《ラファティ・ベスト・コレクション》全2巻に続き、井上央編訳によるR・A・ラファティ短篇傑作選『とうもろこし倉の幽霊』(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)★★★★½が登場した。オール本邦初訳の全...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
悪趣味王のヒッチハイク記で腹の底から呵々大笑!
ひさびさに、腹の底から大笑いできる海外文学を読んだ。ジョン・ウォーターズ『ジョン・ウォーターズの地獄のアメリカ横断ヒッチハイク』(柳下毅一郎訳/国書刊行会)は、「悪趣味(バッドテイスト)の王」と呼ば...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
恐怖感と郷愁をたたえた『塩の湿地に消えゆく前に』に◎!
近年ずっと翻訳を待ち望んできた作家がいた。あちこちで名前を見かけるうえ、どうも本格的な犯罪小説を書く黒人作家だということを知り、期待は高まるばかりだった。その作家S・A・コスビーによる第二長編の登場...記事を見る »