新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2022年5月号
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書評担当者:北上次郎
麻雀小説『渚のリーチ!』に目頭が熱くなる!
黒沢咲『渚のリーチ!』(河出書房新社)は、なんと麻雀小説だ。麻雀小説の新作を読むことが出来るなんて、ホント、嬉しい。しかも作者は現役の麻雀プロ。 チーム対抗戦の麻雀プロリーグ(Mリーグ。初代チェア...記事を見る »
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書評担当者:すずきたけし
沈没船や遺跡を探る『水中考古学』の世界
一九一五年にイギリス人のシャクルトン率いる南極探検隊が乗船していたエンデュアランス号は南氷洋で海氷に閉じ込められ九ヶ月もの間動けず、結局船は氷に押し潰され沈没した。シャクルトンたち乗組員は船を降り、...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
鈴木るりか『落花流水』の迷走する恋心が愛おしい!
鈴木るりか『落花流水』(小学館)の刊行が嬉しい。中学生でデビューした天才少女も、この春高校を卒業だそうだ。今回はおなじみの花実親子シリーズではなく、題名も装丁も渋めだ。ほろ苦い初恋?悩める青春?そん...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
城山真一『看守の信念』の大技を受けてみよ!
ひとくちに続編といっても、さまざまな形がある。ストレートな後日談もあれば、登場人物や舞台設定は共通しているけれども独立した物語、という場合もある。 城山真一『看守の信念』(宝島社)は、『看守の流儀...記事を見る »
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書評担当者:大森望
秀作爆笑作揃い踏みのAIロボットアンソロジー登場!
これだけレベルの高いオリジナルアンソロジーは珍しい。ジョナサン・ストラーン編『創られた心 AIロボットSF傑作選』(佐田千織ほか訳/創元SF文庫)★★★★½は、書き下ろし16編を収める Made t...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
革命と物語文化が融合した血と涙のアラベスク
ショクーフェ・アーザル『スモモの木の啓示』(堤幸訳/白水社)は、イラン革命の暴力とイランの物語文化が融合した、濃密なイラン文学だ。語り手は、13歳のイラン人少女。物語は、少女の兄がイラン革命の影響で...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
船上でゴシックが炸裂する『名探偵と海の悪魔』にまいった!
終わりの見えないコロナ禍、ふいに起こる大地震の発生、お金のみならず心も貧しくなるばかりの世の中で、いろんな本が読めるのは贅沢な楽しみだ。いまの世界を身に迫るリアルな物語にしたものもいいが、時代も場所...記事を見る »