新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2022年7月号
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書評担当者:北上次郎
信じる力がわいてくる加納朋子の連作集がいいぞ!
いやあ、いいなあこれ。これほど読後感のいい小説も珍しい。ではなぜ読後感がいいのか、それを詳しく書き出すとネタバレになるので困っている。加納朋子『空をこえて七星のかなた』(集英社一六〇〇円)である。 ...記事を見る »
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書評担当者:すずきたけし
見たくないけど見たい『禁断の世界』が最高に面白い!
最近の心霊動画はすごい。防犯カメラの映像に映った"なにか"や、ひとりでに椅子が動いたり、ドアが閉じたり開いたり、誰かが覗いていたりと、けっこう気軽に怪異を見ることができる。それも際限なく。しかし数こ...記事を見る »
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書評担当者:高頭佐和子
松波太郎『カルチャーセンター』で小説について考える
松波太郎『カルチャーセンター』(書肆侃侃房)は、小説を書く老若男女が集う教室の場面から始まる。ある生徒が書いた小説「万華鏡」について皆が多様な意見を述べる。「かなりキテる」「物語の吊り革にくらいつか...記事を見る »
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書評担当者:古山裕樹
極限状況のドラマを描く『脱北航路』にしびれる!
月村了衛『脱北航路』(幻冬舎)のタイトルから、『脱出航路』を思い出した。『脱出航路』は四月に亡くなった冒険小説作家ジャック・ヒギンズの代表作の一つ。第二次大戦下のブラジルから、祖国ドイツへの帰還を目...記事を見る »
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書評担当者:大森望
雪風シリーズ13年ぶりの新刊『アグレッサーズ』が楽しい!
「シン・ウルトラマン」観ながら、そう言えばウルトラマンもファーストコンタクトもの(+侵略もの)だったなあと今さらながらに思ったわけですが、今月は小説でもコンタクト(地球外知性/生物との接触)を描く話題...記事を見る »
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書評担当者:藤ふくろう
愛と苦しみが混じり合う『シャギー・ベイン』の強烈な輝き
初邦訳作品の『掃除婦のための手引き書』が大反響を呼び起こしたルシア・ベルリンの短編集、『すべての月、すべての年』(岸本佐知子訳/講談社)がやってきた。ベルリンの短編は、ぱっと描かれる風景や会話が鮮や...記事を見る »
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書評担当者:吉野仁
タナ・フレンチ『捜索者』に引き込まれる!
主要人物のプロフィール、舞台になっている土地、そして物語のさわりなど、書評で小説を紹介するのに際し、押さえておく点はいくつかある。 たとえば、タナ・フレンチ『捜索者』(北野寿美枝訳/ハヤカワ・ミス...記事を見る »