新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2023年5月号
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書評担当者:松井ゆかり
姉妹と人々の四十年の物語『水車小屋のネネ』がいい!
「ニッパチ(二月と八月)は本が売れない。だから出版社も新刊にあまり力を入れないのだ」と教えられた覚えがあるのは、気のせいだろうか。そうでなければ、エース級作家たちの新刊が続々と刊行された今年の二月の活...記事を見る »
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書評担当者:酒井貞道
夢の内外で展開する篠谷巧の技に油断禁物だ!
意識不明になった主人公の目を覚ますため、ヒロインが枕元で、高校時代に描かれた、主人公の黒歴史である連作漫画を大声で朗読する。共感性羞恥で読者にもダメージが入りかねないこの鬼畜の所業が、篠谷巧『君のい...記事を見る »
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書評担当者:大森望
年間ベスト級の作品集『ガーンズバック変換』と『回樹』に◎!
創元SF文庫から、2010年代を代表する三部作の完結編が相次いで刊行された。1月に出たユーン・ハ・リー『蘇りし銃』(赤尾秀子訳/創元SF文庫)★★★½は『ナインフォックスの覚醒』『レイヴンの奸計』に...記事を見る »
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書評担当者:石川美南
トロイアで・カリブで・米南部で沈黙を破る女たち!
いわゆる「#MeToo」運動や、女性のエンパワーメントを図る潮流と連動するように、外国文学の分野でも、沈黙を強いられてきた女性たちの声を拾い上げる快作が相次いで出版されている。新刊から三冊紹介したい...記事を見る »
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書評担当者:柿沼瑛子
ちょっと不気味なジュブナイル C・ブランド『濃霧は危険』に驚愕!
クリスチアナ・ブランドはご存じのとおり、英国本格ミステリーの代表的作家であるが、マチルダばあやシリーズという子供向けの童話も書いている。そのもう少し年長版のジュヴナイルが今回の『濃霧は危険』(宮脇裕...記事を見る »