新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2023年6月号
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書評担当者:すずきたけし
現代的な職人世界に迫る『師弟百景』が面白い!
伝統工芸など様々な職人の師弟関係を取材した、井上理津子『師弟百景』(辰巳出版)が面白い。後継者不足と長年聞かれる「職人」は、「師匠の背中を見て覚えろ」といった近寄りがたい世界だとイメージしていたが、...記事を見る »
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書評担当者:松井ゆかり
型破りで胸躍る評伝小説門井慶喜『文豪、社長になる』
本誌の読者であれば、「本の雑誌」創刊秘話を熱く描いたカミムラ晋作さんの漫画『黒と誠』(双葉社)を愛読されている方も多いに違いない。そこで、出版社がどのように創立されたかについて史実をもとに描かれた門...記事を見る »
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書評担当者:酒井貞道
『SGU警視庁特別銃装班』の馬鹿でかいスケールに驚愕!
冲方丁の『SGU警視庁特別銃装班』(TOブックス)には驚かされた。本書で近未来の日本社会は、殺傷力の高い銃を装備した銀行強盗が横行するほど治安が悪化した、と設定されている。序盤で早速、強盗事件が発生...記事を見る »
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書評担当者:大森望
驚天動地の改変歴史小説『文明交錯』をイチ推しだ!
今月一番の話題作は、もちろん村上春樹6年ぶりの長編『街とその不確かな壁』(新潮社)★★★½。40年前に発表したほぼ同名の中編のリテイクを第一部に置いたユング的ファンタジー、または『世界の終りとハード...記事を見る »
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書評担当者:石川美南
五感全開で闇と向き合う『不快な夕闇』に震える!
最近は暇さえあれば外国文学を読んでいる私だが、一ページ目を開いた時点で「これは間違いなくすごいぞ!」と確信することは、それほど多くない。マリーケ・ルカス・ライネフェルト『不快な夕闇』(國森由美子訳/...記事を見る »
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書評担当者:柿沼瑛子
アン・クリーヴスの新シリーズ『哀惜』登場!
『哀惜』(高山真由美訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)はぺレス警部でおなじみアン・クリーヴスの新シリーズ第一作である。ノース・デヴォンの海岸でアルコール依存症のホームレスの死体が発見される。事件を担当する警...記事を見る »
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書評担当者:すずきたけし
ワルから天職への衝撃の一代記『人生上等!』
ある日僕は自宅の栃木までの宇都宮線車内で本を読んでいた。電車が北関東の玄関口である久喜駅に差し掛かったあたりで、いきなり僕の対面の席でサラリーマン風情のおじさんと座っていた学生が足が当たったとかで取...記事を見る »