●担当者●ジュンク堂書店池袋本店 小海裕美

2022年6月2日更新

『年年歳歳』ファン・ジョンウン

 書店の店頭に立っていると、思わぬ人生の一面を見てしまうことがある。  随分前になるが、日曜の朝一番に受けた電話は、夫に浮気されたやり場のない気持ちの持ちようを何とかしてくれる書籍を探して欲しいという... 記事を見る »
2022年5月5日更新

『ピンク色なんかこわくない』伊藤朱里

 最近洋服を買う際ピンクを選ぶことが多い。生活に彩が欲しいと思う気持ちと、「ピンク」に対する自分の拘りがなくなったのだろう。もっとずっと若かった時、同年代の友達と「ピンク」を受け入れる難しさについて話... 記事を見る »
2022年4月15日更新

『生を祝う』李琴峰

 町でマタニティマークを見かけるとはっとする。そして自分でも説明できないような気分になる。  私の妊娠はいつも困難続きで不安が絶えなかった。最後の妊娠では、初期と後期は絶対安静を言い渡され、切迫早産で... 記事を見る »
2022年3月3日更新

『緑の天幕』リュドミラ・ウリツカヤ

 もう10年以上前になる。六本木で、「戦争と平和」の映画を観た。途中休憩をはさみながら、上映が終わるまで8時間くらいかかったと思う。章の始まりには、荘厳な音楽と流れる雲が延々と映され、何となく背筋を伸... 記事を見る »
2022年2月3日更新

『台北プライベートアイ』紀蔚然

 この2年ほど、異常な事態の中にいる。  最初のパニックが治まり、1年が過ぎると、どうやらこれは長期戦らしいということになり、以前とは違う日常を送っている。  そんな中、読んだり耳にしたりするのは、弱... 記事を見る »
2022年1月6日更新

『眠りの航路』呉明益

 一冊の本を読んだことをきっかけに、様々な読書の経験に繋がることがある。  翻訳文学の場合、一冊、また一冊と読書を重ねると、過去の読書と繋がる瞬間があって、自分なりの世界地図が脳内に作成される。行った... 記事を見る »
2021年12月2日更新

『蛇の言葉を話した男』アンドルス・キヴィラフク

 何のきっかけか忘れたが、昔上司が「人生の岐路って言うけど、その時は分らなくて、後からそうだったって気付くのよね」とふと言った。その時はそんなものかと聞き流したものの、何か一歩を踏み出そうという局面で... 記事を見る »
ジュンク堂書店池袋本店 小海裕美
ジュンク堂書店池袋本店 小海裕美
東京生まれ。2001年ジュンク堂書店に入社。自分は読書好きだと思っていたが、上司に読書の手引きをして貰い、読んでない本の多さに愕然とする。以来読書傾向でも自分探し中。この夏文芸書から理工書担当へ異動し、更に「本」の多種多様さを実感する日々。