新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2023年10月号
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書評担当者:すずきたけし
壮大な食の風俗史『ソース焼きそばの謎』に興奮!
塩崎省吾『ソース焼きそばの謎』(ハヤカワ新書)は、ストレートな題名が潔い。ソース焼きそばのルーツを追った本書は、戦後の食料不足の際に登場し普及していったとされる主流の説を覆し、戦前の昭和一〇年ごろ...記事を見る »
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書評担当者:松井ゆかり
ヤングケアラーの問題を描く前川ほまれ『藍色時刻の君たちは』
ヤングケアラーという言葉は、いままでなかなか注目されてこなかった"家事や家族の世話を担っている子ども"の存在を人々に意識させるきっかけとなった。前川ほまれ『藍色時刻の君たちは』(東京創元社)は、家族...記事を見る »
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書評担当者:酒井貞道
シリーズ十七年ぶりの新作京極夏彦『鵼の碑』がベスト1だ!
今月は何を措いてもこれを紹介せずばなるまい、第一作にして京極夏彦のデビュー作『姑獲鳥の夏』から三十年。番外編を除けば前作に当たる第九長篇『邪魅の雫』から十七年。百鬼夜行シリーズの新作『鵼の碑』(講談...記事を見る »
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書評担当者:大森望
万城目学の現代京都ファンタジー『八月の御所グラウンド』がすばらしい!
SFの夏が来た! と叫びたいところだが、暑すぎるせいかどうも気分が盛り上がらない。今月一番の話題作、ジョン・スコルジー『怪獣保護協会』(内田昌之訳/早川書房)★★½からして微妙。"並行宇宙のもう一つ...記事を見る »
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書評担当者:石川美南
生きて未来を記憶する散歩文学の新たな名作!
散歩文学という一大ジャンルがある。今ぱっと思いつくだけでも、W・G・ゼーバルト『土星の環』に多和田葉子『百年の散歩』、最近話題になった高原英理『詩歌探偵フラヌール』やハン・ジョンウォン『詩と散策』、...記事を見る »
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書評担当者:柿沼瑛子
壮大な環を描く三部作完結編『卒業生には向かない真実』
ホリー・ジャクソンの『自由研究には向かない殺人』で颯爽と登場した女子高校生探偵ピップは怖いもの知らずで、正義感あふれるヒロインだった。しかしこのシリーズ最終作『卒業生には向かない真実』(服部京子訳/...記事を見る »
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