新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2024年6月号
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書評担当者:松井ゆかり
過激で苛烈なデスゲーム『就活闘争20XX』がヤバい!
今月まずは、「ここにいる」と声をあげることの大切さを描いた物語を二冊。 寺地はるな『こまどりたちが歌うなら』(集英社)の主人公である小松茉子は、親族が経営する「吉成製菓」で働き始める。その前には新...記事を見る »
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書評担当者:酒井貞道
意外性たっぷりの浅倉秋成の家族小説が素晴らしい!
家族の事を考えて何かを諦める。そうせざるを得ない状況は実際によくあるし、フィクションがそう落着する展開も、描き方にはよりますが基本的には良いものです。ただし、そこに必ずあるはずの個人の葛藤、苦悩、痛...記事を見る »
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書評担当者:大森望
坂崎かおるの超ハイレベルな短編集『嘘つき姫』をくらえ!
今月のイチ推しは、(辞退した阿波しらさぎ文学賞を除いても)数々の短編賞を獲得してきた坂崎かおるが満を持して放つ『嘘つき姫』(河出書房新社)★★★★½。デビュー単行本ながら、今年のベストを争うすばらし...記事を見る »
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書評担当者:石川美南
共感を超えてつながり合う痛みの国のアリスたち
思えばこの春、少し疲れていた。SNSの拡散の異様な早さ、共感に見せかけた自説の押し付け合い、インプレッション数を稼ぐための空虚なコメント......直接触れることのできない「コミュニケーション」の波...記事を見る »
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書評担当者:柿沼瑛子
張國立『炒飯狙撃手』は胸アツの中華ミステリーだ!
読んだ人みんなが炒飯を食べたくなるという張國立『炒飯狙撃手』(玉田誠訳/ハーパーBOOKS)、かくいう私も三回作った(笑)。いっけんキワモノっぽいタイトルだが、飯作りの名手であり、スナイパーでもある...記事を見る »