新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2024年5月号
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書評担当者:東えりか
被災者個々の内面に迫る『生ける死者の震災霊性論』
最近、地震が多くないか。 能登の地震に慄いていたら、太平洋側でも中規模の地震が頻発している。今日も茨城県で震度5弱、自宅でも震度3程度の揺れを感じた。 自然災害だけでなく何か禍々しいものがヒタヒ...記事を見る »
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書評担当者:松井ゆかり
人の心の複雑さを描く砂原浩太朗『夜露がたり』
江戸時代と現代ではもちろん衣食住といった環境や道徳規範などの違いがある。しかし、いつの時代も人の心には変わらない領域があること、揺れが生じてしまうこともまた事実だ。 砂原浩太朗『夜露がたり』(新潮...記事を見る »
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書評担当者:酒井貞道
阿津川辰海『黄土館の殺人』の「外」と「内」の謎解きを堪能!
名探偵であるとはどういうことか。自らの存在意義をどこに見出すか。阿津川辰海《館四重奏》シリーズは、我が国の本格ミステリ作家が殊更追求するこのテーマに、クローズド・サークルと青春の自己実現を掛け合わせ...記事を見る »
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書評担当者:大森望
夏と思春期から終末SFまで新人デビュー作続々登場!
雑誌掲載時に本誌先々月号で紹介した間宮改衣のハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作『ここはすべての夜明けまえ』(早川書房)★★★★½が単行本化され、発売即重版!と、予想通り旋風を巻き起こしているが、他社...記事を見る »
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書評担当者:石川美南
いみじき春の奇人変人まつり!
やばいと噂には聞いていたが、本当にやばかった。ユーリー・マムレーエフ『穴持たずども』(松下隆志訳/白水社)。 冒頭、一九六〇年代のモスクワ郊外の描写、主人公の容姿の描写を漫然と目で追っていたら、わ...記事を見る »
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書評担当者:柿沼瑛子
"平凡すぎる"顔のポールとにわかトリオががんばる!
クイーム・マクドネルのダブリン三部作の第二弾『有名すぎて尾行ができない』(青木悦子訳/創元推理文庫)が出た! 別に有名すぎてなくても、あんた尾行なんかできないじゃんと突っ込みたくなるタイトルだが、あ...記事を見る »