新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
« 2024年9月 | 2024年10月 | 2024年12月 »
2024年10月号
-
書評担当者:東えりか
作家の業の深さにおののく車谷長吉『癲狂院日乗』
車谷長吉『癲狂院日乗』(新書館)を読了後、作家とはなんと業の深い生き物だろうと深いため息が出た。 本書は一九九八年一月に上梓された『赤目四十八瀧心中未遂』(文藝春秋)のあと、四月から一年間書き綴ら...記事を見る »
-
書評担当者:松井ゆかり
滝沢志郎『月花美人』に感謝を捧げたい!
男性作家が女性の月経・生理用品という題材を取り上げた勇気。新たな試みには困難が伴うものだということへの深い理解。そして難しい題材からこんなにも心を打つ物語を紡いだ筆の冴え。滝沢志郎『月花美人』(KA...記事を見る »
-
書評担当者:酒井貞道
思わぬ場所に読者を誘う篠田節子『四つの白昼夢』
名手・篠田節子の短篇集『四つの白昼夢』(朝日新聞出版一七〇〇円)は、ミステリの味付けが施された懐深くも奇妙な物語を四本所収する。 最初の「屋根裏の散歩者」は、チェロ奏者とイラストレーターの夫婦が引...記事を見る »
-
書評担当者:大森望
1091ページの巨峰・奥泉光『虚史のリズム』に五つ星!
日本の夏、SFの夏──と書くのも何度目か。しかしこの盛夏は、ふつうの月ならトップで扱うような日本SFの話題作が一気に5作も出た。もっと散らしてくれれば......と嘆きつつ、その5冊に絞って紹介する...記事を見る »
-
書評担当者:石川美南
衝撃の〈少女〉小説で世界の深淵を覗き込む
今月は〈少女〉小説が豊作!と言っても、いわゆる「少女小説」のイメージとはかけ離れた、劇物揃いである。 イーユン・リー『ガチョウの本』(篠森ゆりこ訳/河出書房新社)の主人公は、フランスの農村に暮らす...記事を見る »
-
書評担当者:柿沼瑛子
最高のロス・マクオマージュ陸秋槎『喪服の似合う少女』が嬉しい!
今回は奇しくも「家族」と「クラシック本格ミステリ」で共通する二作がそろった。ベンジャミン・スティーヴンソン『ぼくの家族はみんな誰かを殺してる』(富永和子訳/ハーパーBOOKS)というなんとも魅力的な...記事を見る »
« 2024年9月 | 2024年10月 | 2024年12月 »