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特別編

■カフェ・ビエンチャン【臨時】営業中! 2009 その3

●二月十二日(木)

tonkankamu.JPG 韓国冷麺をようやくメニューに。以前いたときにもカフェ・ビエンチャンのメニューに載せたかったのだが、肝心の冷麺用の麺が手に入らず断念していたのだ。それが一年半ぶりに来てみると、外国食材を置いてあるミニマートにしっかりと置いてあるではないか。
 それにしてもインスタントラーメンやコチュジャンをはじめ、韓国食材・食料品を売るミニマートがなんと多くなったことか。だからなのだろうか。韓国人在住者も多く見えてならない。この世界的な不況でラオスへ脱出? あり得ないことではないと思う。以前カフェ・ビエンチャンを作っていたとき、中年の韓国人旅行者と話したことがあるのだが、リストラや会社が倒産して失業した中年男性たちの少なくない人たちが国を脱出。東南アジアで職や商売先を見つけることが珍しくないのだという。そのオヤジさんも、電話局だか電電公社だかをリストラになっての職探し旅だと言っていた。現在の不況下、こんなオヤジたちは世界中でますます増えるのかもしれない。

1WINSAN.JPG  開店すると同時にやって来たのはミャンマー人のウインさん。カフェ・ビエンチャンで無銭飲食をしたことがある気の良い酔っぱらいオヤジだ。
「何かある? お腹ふくれるもの、何かある?」
 相変わらず早口で忙しない。
 冷麺を食わせた。
「これうまいね、うまいね」
 うまいんだよ。おれが作ったんだよ。これもいつものように言ってやった。
「お久しぶり」
 入ってきたのは小川さん。カフェ・ビエンチャンでアコーデオン・コンサートを開いてくれた常連さんだ。もう帰国したのだが、たまたま仕事で短期出張があり顔を出してくれたとのこと。嬉しい。コンサートで弾いてくれた絶品の"ラスト・タンゴ・イン・パリ"を思い出す。

●二月十三日(金)
 燻製した自家製ベーコンを使ってブラジルの豆料理フェイジョアーダを作る。豆は水煮缶を使ったのであっという間に出来上がり。しかしベーコンの味が良く出ていて塩だけの味付けとは思えない深みが。絶賛を博す。
 アラ主任渾身のスイーツ"チョコレート・ムースとマンゴスチンのシャーベット添え"はなかなか注文がない。やはり客層がオヤジども中心ということに問題があるのか。
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●二月十四日(土)
 朝早くから入国期限を延長するためタイの町ノンカイに行く。ラオスへの入国は日本人の場合、観光なら十五日間はノービザで入国できるのだが、二十三日の帰国前に期限が来てしまうため一度タイに出て再入国し、新たに十五日間の期間をもらおうというもの。一年間有効のビジネスビザを持っていた一年半前までは、そんな面倒なこともなかったので、改めてラオスから離れてしまったのだなあと実感。

3bigsakano.JPG  ノンカイに出たついでに巨大スーパーTESCOで買い物。自分の買い物は今晩のメニューである"鶏レバーのクロスティーニ"を作るためのレバーを買うだけ。カメちゃんや近所で日本食堂をやっているビッグ坂野にいろいろと頼まれているもののほうが多い。
 ノンカイまで車を出してくれたハルカ嬢とアラ主任もついでに買い物。しかしおれは風邪をひいてしまったようで、立っているのもつらい状態に。薬を買って飲む。しかし夜も体調優れず早めに閉店。以前は風邪などひいても薬を飲めば一発で回復したのに、歳だなあ。




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