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連載第44回

☆某日
高校時代の友人たちと東京ドーム脇の温泉に行く。裸の女の人があんなにいるのを見るのは初めてでおもしろかった。その後、折角なので、観覧車に乗る。(前に葛西で観覧車に乗った時もこのメンバーだったような……。チーム観覧車)車内で「一晩閉じ込められたらどうしよう」→「やっぱり人が変わるのか(村上春樹、『スプートニクの恋人』より)」→「この密室なら閉じ込められてもいいってのは何か?」→「やっぱりトイレかしら」なんていう会話をする。女四人。前後の車内はチューなどして、いちゃついてるっていうのにな。

☆ボグダン・ラシンスキー(で、読み方はあっているのか?)
雑誌・ファウスト創刊記念イベントに行く。場所は新宿南のサザンシアター。最初に流れたアニメーションがまたもや(というのも、昨年の早川主催・SFの会もそうだった)西島大介氏製作。アニメーションに使われてた音楽がへんてこで素晴らしい。後日、西島氏のHPなどを見たところ、それはボグダンという名前だと知る。

ADSL導入以後、フットワークの軽い私は早速、当人(ボグダン)のHPなどで、音やら映像やらを閲覧。どんなかと言うと、

「大学の学食で、一人さみしく、しょんぼりしている、変な(丸くて、大きく、張り子っぽい)かぶり物をしている奴。先日の彼女とのケンカ(楽しく、音楽を聞いて踊ってるのに、何かキーキー言ってくるから……なんていう、心当たりの大変ある光景に胸が痛みます)、そんな時浮かぶ、楽しかった彼女とのアレコレ。写真片手に、思い出すも、みんな楽しそうな学食で今僕は一人……」
↑こんな映像に“ふにゃふにゃ、キラララ~、ヘニャニャー、あ~あ(ため息)”といった音がついてて最高です。ああ、素敵~。

ちなみにADSL導入以後、フットワークの軽いダンナは、海外通販に夢中な様子。先日、郵便屋さんより「“アメリカさま”よりお荷物が~」と不在票が入ってました。

9/26(金)
『クリエイション・レコード物語』(太田出版)を読む。ガイ・チャドィックがお調子者とか、些末な話がおもしろかった。遠い国のことで、よくわかってはいなかったが、魅力的に見えた物事の顛末記。

で、『平らな時代』(原書房)永江朗氏のインタヴュー書き下ろし本も発売。おたく世代、スーパーフラット、と大きな字であるのですが、目次と内容を見る限り、どれもモヤがかかったようで、わかるような、わかんないような。読めばいいのかな。

それと平凡社からは『ジェローム神父』。“澁澤達彦「ホラー・ドラコニア」少女小説集成 全5巻”の第1回配本。今回は会田誠、次は山口晃とある。全部の本が揃うと「ああ、最新型の澁澤達彦はこれなのか!」と納得できる仕組みに違いないと、言い聞かせながらも、これまた、何が何やら、不安な気持ちに……。

そして、丁度この2冊を目にして唸ってた日に、あだち充がマンガ家だって、知らないで問い合わせにいらした若いお客さん(「普通の本じゃないんですか?」って)と、何だかその問い合わせを機械に向かって一生懸命調べている自分の売場のアルバイト(「お客さんが普通の本だって言うので、違うのがあるかと」って)を目の当たりにしたもんだから、なんか、こう。

「難しいことっていっぱいあるな」といった気持ちになった日でした。

9/末
石田衣良『LAST』(講談社)表紙の字がシルクスクリーンで印刷したような感じ。ちょっとヤングアダルト装丁ですね。

新潮社より。島田雅彦『エトロフの恋』と『美しい魂』がようやく。催涙性ラブストーリー(あとがきより←あとがき、おもしろい)、これにて三部作完結……なのですが、表紙の雰囲気の違いにびっくり。文字の金の箔押しは統一なんですが。

☆もう出てると思ったがまだ出てなかった本たち(ようやく到着)
1、水声社『アルフレッド・ジャリ』評伝・資料本というより読み物としておもしろそう。どっか、適当に開いたところを写そうと思ったのですが、どこも長いので省略。
ぱっと見の感想としては「なんか、人の話はたいして聞かないのだけど高速ですごいおもしろい話をする人」といった風。読者はだまってうなずくしかないのか?6000円(←誰に対して、宣伝しているのやら)

2、筑摩書房『森有正先生のこと』栃折久美子。ユリイカの装丁特集号にてインタビュー有の栃折氏。本好きなら、一度はやってみたい(自分で?それとも頼んで?)革装の先生ですね。追加ついでに「モロッコ革の本」の重版予定を聞いてみましたがなしとのこと。チェッ。

☆小ネタ
新潮文庫の田山花袋『蒲団』の帯を中島今日子さん(講談社『FUTON』の作者)が。

矢作俊彦『ららら、アトムの子』文芸春秋。銀の帯にさっそく指紋がベタベタ。

こないだ新聞に(9/26頃、朝日夕刊)『プラネテス』の作者インタビューがカラーで載ってました。馳星周的頭髪。

川端裕人『せちやん』講談社は『夏のロケット』続きだそうです。

クーネル創刊号→『富士日記』売れすぎ。皆さん、上巻だけでなく、全巻買ってください。というか、下巻まで読まないとダメですよ。と、お節介をつい言いそうになっています。

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