連載第53回
６/頭くらい小学館より穂村弘氏新刊『もうおうちへかえりましょう』。エッセイ集第２弾。表紙がカプセルホテルでジャージですよ。河出「文藝」の阿部和重表紙もジャージでしたし。ジャージでジャジーは流行してるのか？ 本の雑誌の連載もさっそく収録されてます。不思議なのは、これとあわせて角川の新刊が売れるのはよくわかるのですが、他の既刊もよく売れていること。拡大中？
６/７小学館「あおい」西加奈子。発売前から噂を聞いて楽しみに。なんか「女子文学」と名称決まったみたいです。Ｇって言っちゃうと野球みたいだわん。
角川の『かなしみの場所』大島真寿美も出てますよ。前作の『チョコリエッタ』の語感も素敵でしたが、今作のきれいな色合いもなかなかです。
あと、映画化のせいだけでもないんでしょうが、早川『プラダを着た悪魔』も毎週売れ行きを伸ばしています。ブランド固有名詞なんかは洋書の方が楽しめるとどこかに書いてあるのを読んだけど、どうなんだろう？
６/８最近気になるランダムハウス講談社よりジュディス・ヴィオーストさんって人の年代別の本が四冊。30・40・50・60台向けの詩 のようなもの。翻訳小説に出てくる女の人たちが普段思ってるようなことがつらつら書かれていて、読みでがあります。
文春からは『ぐるぐるまわるすべり台』中村航。前回の私内最大有力芥川賞候補だったヤツです。ご存じの通り、大はずれだったわけですが…。最後のページに著者の写真が出てます。（カバー袖じゃないのはどうして？）
学研文庫からは『ゴシック名訳集成 西洋伝奇物語』。伝奇シリーズも７冊め。いまさらですが、筑摩文庫の日夏耿之介エッセー集もうっとりでしたね。
中公からは堀江先生の『回送電車２』‘２’はギリシア数字が正しいですが諸事情で。さて今度のはどこで読みましょうねぇ。中二階もロフトもないしなぁ。
６/11郵便局の人の名刺をもらう。郵便はがきの宛名のデザインでかわいいです。って、こう書くとなんのこっちゃいだ。
本日は吉田修一氏サイン会。『東京湾景』のドラマ化の余波もあって取材多し。華やかな空気ですが、並んでるお客さんは本好きな感じだ。男の人多し。
早川文庫より『蹴りたい田中』入荷。もう、本の雑誌本誌でも話題が出てたから、多くは言うまい、ですが、バカバカしいよなぁ。脱力しつつも人に勧めています。ポップも作ってみました。
平凡社ライブラリーからは山下洋輔『風雲ジャズ帖』。平凡社ライブラリーは何もかも飲み込んで何に変身するんだろう。（妥当な駄洒落を考えつつ）
６/某日久しぶりにバイトのＨ嬢とお昼に出られたので、お昼を食べつつ今週のメガネ報告会など。私の方は講談社ノベルス『空の境界』発売日のメガネ率の高さ（や熱心に本を捜すサマなど）を、彼女の方は先週潜入した東大校内のメガネの話を。って、私らはヒマなのか？ 余談ではありますが、ちょっと前のエキサイトブックスのメガネ特集もよかったですね。駄メガネ。あと、ハリーポター映画最新版の予告も素敵ですね。もっと大人になればいいのに。
ちなみに『空の境界』発売は久しぶりに店頭祭な感じでした。もちろん、まだ余波有ですが。発売日の午前中からの問い合わせ、並べたと同時に手に取る人たち、また取り囲んで様子を見る人たち、などなど。発売日は生憎の雨だったのですが、それでもよく売れたし、わざわざウチの店に探しに来たよ、という方の姿も多かったです。
あと幻の豪華本、触らせてもらう機会があったのですが（身近の購入者を捕まえ無理矢理、見せてもらった）高級チョコレート屋の引き出し付き布貼りみたいな箱の中に金銀のモノが鎮座している、というブツでございました。
６/16今月のマガジンハウス「ウフ」。馬彦さんて！。あの人今回の芥川賞取るといいと思いますよ。
６/18フェア取替え。河出奇想コレクションとその他で大々的にフェアを！（バッヂも作るよ）と思ってたのですボケボケしてるウチに適当なトコで手を打つ羽目に。事前に考えすぎた、と反省し、秋に第２弾で迎え打つ方針に切り替え、河出文庫の外文メインで今回は開催。しかし、もっと気軽におもしろいでっせ～とできないもんかなぁ、私。などと反省。
白くてきれいな本がコンセプトなのか？の幻戯書房より『ウィリアム・ブレイクのバット』平出隆が入荷。
ランバダ・パーティー←メモに入ってたんだけど、何のことかさっぱりわからず。
笙野頼子『片付けない作家と西の天狗』河出より。帯に「21世紀になっても居場所がなかった作家」と。モイラ死んじゃったんだ。
集英社文庫新刊は『ニューヨークこだわりレストランガイド』と『アマンダの恋のお料理ノート』をセットで読んで（ついでにサンドラ・ブラウンも読んで）気どろうではないかフェア。『アマンダ～』の翻訳は渡辺葉さん。内容はニューヨークタイムズのフードライターの人のレシピ集で、読後に高いスパイスを買いにいかなきゃ（ディーンとデルッカの店に）と啓蒙される一冊です。いいパプリカはすごいみたいよ。