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連載第51回

本屋大賞授賞式潜入レポートって書こうと思ったらながしまさんに先越されちゃったよ。なんか、みんな書いてあるからいっかな、などと思ったり。(怠惰)

大賞受賞となった『博士の愛した数式』ですが、受賞式のあった4月中旬から現在(5月末)まで順調に売上を伸ばしています。重版もしっかりかかっている模様。ビバ本屋大賞と言いたいところですが、まあ、それだけいい本だからということなんだなぁと、改めて思っています。

やっぱり店員だって、新刊入荷時に「そんな本出るんだ、売る売る~」と強く思うし、一旦売れた後、数字が下がったら「もうさげてもいいかな~」と普通に考えてます。

それじゃぁいかん、というのはよくわかっているのですが、どんなにおもしろくて売れた本だって、ずっと多面積みにもできないし。というせめぎ合いはいつもあって、毎日並べる口実とはずす理由を考えてるわけですよ。

だから、今回の本屋大賞は渡りに船のようなもんで、ノミネート作品が決まった時から「まだ、この本前に置ける、やった~」なんて思ってました。しかも、参加権も自分にあっておもしろかったなぁ。

というのが感想。決して、「大勢の全国書店員」ってな数の投票ではなかったと思いますが、この人数が自分の売場について少しでも、なんかおもしろい本を並べたいものだ、と考えてるんだと思うとちょっと痛快。

授賞式当日も、書店員の参加者がたくさんとは言い難かったし、全員と腹を割って話をしたんでもないんだけど、一瞬「この人たちと同じように仕事してんだな」と思えたのは嬉しいことでした(常日頃のままならさを思うと余計に)。また、小川さんのスピーチ(もちろん、本の雑誌の増刊号に載ってた文章も!)、って書いただけで泣きそうになりますが、本屋の仕事に対してそう言ってもらえてすごく嬉しかったのです。って、これ以上書くとやっぱり泣きそうだから、もうやめ。

☆当日、私は会場設営手伝係だったので、ノミネート本を並べたりポップつけたりの飾り付け係をいたしました。ポップ王自ら、ポップの付け具合をチェックするのを目撃。後はみんなが来るまで気楽な気持ちでウロウロ。

☆だったのですが、司会と挨拶の人が激しく緊張しながら打ち合わせや発音を確認したり、進行上の最終チェックをしているのを見ていたら、なんかしなきゃやばいってな気持ちになり、トロフィーを箱から出す練習とか、手袋を渡す練習とか屏風の後ろでひっそりとしてました。


佐藤亜紀さま文春から出た『雲雀』おもしろかったですね。前回に比べて大枠が掴めた状態で読んだものですから、一層楽しめました。秋田書店とかの長編少女マンガをまとめ読みした気分になる本、てのはちょっと違うか。だがしかし、ああもっと読みたいこの気持ち、をなだめるために前作『天使』でも読み返すかと思ったのですが、なんか出てこなくってねぇ。狭い家なのになぁ。

ということで、家の中、片づけました。思った以上にマンガが多かった。あう~。

5/10(月)住所不明で危うくもらえないかと思ったドラエもん湯飲み(雑誌ドラエもんの定期購読おまけ)到着。なぜにこんな地名?とまったく書いた覚えのない住所に首をひねっていたのですが。郵便番号が間違ってたからの模様。住所打ち込み作業って郵便番号細かくなって随分楽になったんですね。

で、夜東大。山下洋輔と菊地成孔。すごかった。
帰りの電車で『箱の女』早川文庫。ツインピークス村の村上春樹とかなんとか。


SFマガジン6月号「スプロール・フィクション特集2」2ですって? なんで去年読んでないかな?(それは発売日に旅行に行っていたから)と激しくうろたえましたが、名前付いてたんですね、スプロールって。この気持ちなんだろう、もしかしてこれが恋っていうもの?と言葉発見の興奮の“タトエ”ったら“恋”しか出てこないあたり、何ですねぇ。

ジョージ・ソーンダースの短編がすごく、ずっと読んでたい気持ちに。で、考えたのが日本の作家も外国の作家も混ぜて月刊スプロール。(また月刊かよ)
とか言ってたら、もう7月号出てしまいましたね。これまた異色作家特集。うれしいな。

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